2017/05/19 (Fri) 追悼:クリス・コーネル

クリス・コーネルの訃報が届いて本当にびっくりしている。享年52。プリンスの57歳ジョージ・マイケルの53歳より若いじゃないか。

「誰それ?」という人も多いでしょうが、サウンドガーデン、オーディオスレイヴのヴォーカリストです。両方とも、最も好きなハードロックのバンドで、アルバムは全部持ってるけど、とにかくこの2枚が好きすぎて聴きすぎて、ほかのはあまり聴いてない。

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サウンドガーデン「スーパーアンノウン」

変拍子を駆使したトリッキーな楽曲群なのに、グルーヴィー。そこがこのバンドの最大の強み。また、スペイシーとも言える「ブラックホールサン」の不思議な魅力には抗い難い。

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オーディオスレイヴ「1st」

バックの3人は元レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンだけど、レイジより断然好きだな。クリスのヴォーカルは決してファンキーと呼べる類のものではないんだけど、サウンドガーデンといい、オーディオスレイヴといい、ファンキーでぶっといグルーヴのバンドと相性がすこぶる良く、その組み合わせがバンドの個性を稀有なものにしています。

能力の非常に高いソングライター/ヴォーカリストだったと思います。

合掌






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2015/01/24 (Sat) 9.11後に価値が更に増した'89年作:The the(ザ・ザ) 『マインド・ボム』

イスラム国による日本人人質事件が報じられてからこのかた、この曲が脳内をグルグル回って離れない。

イギリスのロックグループ、The the (ザ・ザ)が'89年に発表したアルバム『Mind Bomb (マインド・ボム)』の2曲目「Armageddon Days Are Here (Again) 」 



さして英語が堪能でなくても、所々耳に入ってくる単語やおどろおどろしい曲調から、おっかなさがビンビン伝わってきます。演奏はもちろん一級品。カッコイイね。

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高校~大学時代によく聴いていたこのアルバム、当時の自分にとっては単なる「卓越した演奏のカッコイイ音楽」に過ぎませんでしたが、その後魅力が色褪せるどころか、あの9.11以降更に価値を増したと言えるでしょう。

このThe theの音楽、基本的にはクソ真面目で陰々滅々とした根暗ロックなのですが、このアルバムはそこに絶妙の娯楽性と軽やかさが同居し、とても聴きやすく、音質もグルーヴも気持ちが良いです。





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2014/12/28 (Sun) 染み入る静謐さ:ジェイムス・ブレイク『オーヴァーグロウン』JAMES BLAKE/OVERGROWN

“オレ定義”では10年以内は「最近の音楽」、5年以内は「新譜」。

まあとにかく自宅倉庫にそれこそ“一生分”のCDが既にあるので、それらをちゃんと聴いていくだけでも日々発見はあるのです。村上春樹の小説の登場人物で「時間の審判に耐えた創作物しか手に取らない」という(主人公の)先輩がいるんだけど、まさにそういう心境。「ただ新しい」という事しか価値がないような音楽に付き合っている暇はないのです。そういうわけで、冒頭の“オレ定義”となるわけです。




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ジェイムス・ブレイク『オーヴァーグロウン』
JAMES BLAKE/OVERGROWN


今夢中で聴いているジェイムス・ブレイクのこの2ndは発売が'13年4月であるから、自分にとってはもうバリバリの“新譜”であるわけですが。これがとてもイイ。

前作(1st)はその“新しさ”がとかく取り沙汰されたようですが、最新のクラブミュージック事情に疎い自分には何が新しいのかよく分かりません。が、例えば“上モノ”のユニークさと言った「分かりやすい刺激」に走らず、それとは逆に音数を極限まで削ぎ落として一筆書きのような風情を醸し出している点にとても好感が持てます。

そして何より、音響に重きを置いた造りであるにも関わらず、ヴォーカルにフォーカスしている所が良い。「“上モノ”の一つとしてヴォーカル乗っけてみました」ではなく、ヴォーカルそのものにとても力がある。アントニーとかアーロン・ネヴィルに似た手触りだね。

ジャケ写もシンプルだけど風情があり、中身の音ととてもマッチしてる。まさに今の季節にピッタリ。

このジャケットを見てすぐに想起したのは、グレン・グールドの盤。

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グレン・グールド『ベートーベン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」第14番「月光」第23番「熱情」』

グールドはどれを聴いても「グールド印」がくっきりと刻印されているね。聴き慣れたおなじみのフレーズも、グールドにかかると新たに生命を吹き込まれたかのよう。

2枚揃って“冬の名盤”として推したい。




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2014/10/15 (Wed) 秋の夜長に・・・②

秋の夜長に何を聴くか。

考えるのが面倒な時は大抵、'50年代のハードバップ、特にピアノトリオなんかを選べば絶対はずれない。気分によってはピアノソナタを選んでもいい。でも、それらはいわゆる「定番」というやつで、選ぶ余裕のある時はもうちょっと「攻めて」みたい。

同じ「夜」でも、これが夏場だったら、ボッサ・ノーヴァじゃ定番すぎるから、カリブ海のビギンとかで「攻める」ところだが、では秋だったらどうか。




人の数だけ正解はあると思うけど、自分が最近ハマってるのはこの2枚。

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Vincent Gallo “when”

最早「俳優の余技」では済まされない傑作。一音一音のセレクトのセンスがめちゃいい。“映画人”ヴィンセント・ギャロと言えば、代表作は「バッファロー66」だが、あれのサントラは大ヒットしたよね。あの映画、およびギャロの功績は、それまで「バカテクだがダサい音楽」と思われていたプログレを、一躍「カッコいい音楽」にのし上げた事でしょう。特にキング・クリムゾンの「ムーンチャイルド」が流れるシーンにはシビれた。

ギャロってやっぱ、“選ぶ”のがとても上手いと思うんだわ。突き詰めると「作曲」という行為は、「音を一つ一つ選ぶ行為」にほかならないのだ、と、この盤を聴くと思い出させてくれる気がするんです。

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Joe Henry “scar”

音楽的造詣がもの凄く広く深く、間違いなく俺の好みなのは分かっているんだけど、これまで愛聴するには至らなかったんだよね、ジョー・ヘンリー。それは多分、静謐すぎて、ディープすぎて、もうちょっと単純にグルーヴにノりたい自分の気分に合わなかったからだと思う。それが「秋の夜長」というシチュエーションにハマると、ズーンと心地よく響いてくるんだよね。

“ロック・ノワール”とでも呼びたいこの漆黒の音楽は是非、酒を飲みながら聴きたい。俺んちには日本酒しかないのだけれど、これはウイスキーの方が合いそう。買ってこようかしら・・・。




2枚とも、言わば“音響系”のロック。

秋って、夏のように窓を開けて外の音が入ってきたり、冬のように暖房器具の運転音がしたりせず、とても静かだから、音量は小さくても、音がしっかり綺麗に響く。だから、一音一音を大切に扱っているこうした盤が良く似合う気がします。





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2014/01/21 (Tue) アデル『21』

世界で1600万枚も売れたという、2011年発売の超メジャー作品を今更取り上げるのも気が引けますが(中古で入手したのが最近なんでカンベン)、とにかく素晴らしいね、これは!

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毎日通勤中に聴いてるので、もう何度リピートしたか分からん。

個性/オリジナリティという点では、明らかに→エイミー・ワインハウス←のフォロワーで、当然の事ながら、そのエイミーを超えるものではないです。

しかしながらこの作品には「誰もが良いと思えるような」大きなポピュラリティと、質の高い楽曲が揃っています。どのような系譜に属するか、みたいなオタク的興味や分析とは無関係に、ただ単に音楽そのものを無邪気に味わったとしても十分イケてる佳作であります。

複数のプロデューサーが関わっている中で、最も多くの曲で絡んでいるのがリック・ルービン。厚みを出すために音を足していくのではなく、骨格を剥き出しにしていくアプローチはここでも健在、イイ仕事してます。米国産メガヒット作を意図的に生み出そうとする際に陥りがちな厚化粧サウンドとは対極の、実にシンプルかつ効果的なアレンジが耳に心地よい。もちろん声質も、適度にかすれ、力感と哀愁が共に備わっていて良い。

ダスティ・スプリングフィールドから連綿と続く、英国産女性ヴォーカルR&Bの、現在における最良の成果、と言ってもいいんじゃないかな。





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EYK@ビートエフスキー

Author:EYK@ビートエフスキー
世界に愛と平和をもたらすために結成された名古屋発スーパーバンド『ビートエフスキー』
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現在充電中、名古屋のインディーズ・バンド『ニコルデカ』
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