2017/12/27 (Wed) アラフォークライシス、ロストジェネレーション、氷河期世代などと呼ばれて。②

前回(①)から随分日にちが経ってしまいましたが、続編です。

我々は「ロストジェネレーション」のまさに先頭世代なので、我々が大学4年生の就活最前線の時はまだ「就職氷河期」なんて言葉はありませんでした(惨憺たる結果を受けてそう呼ばれた)。バブルははじけたばかりで、その後日本がこんな事になるとはもちろん想像もできなかったし、それゆえ「戦略的にサバイブしなければ」なんて意識もなかった。

自分はと言うと、そうした世の中の流れとは全く無関係に、ただ「大学」という天国から社会に出るのがひたすら嫌だった。ずっとバンドに打ち込んで好きな事しかやってこなかったし、同級生たちがやってる「就活」というものが非人間的に感じられ、とても自分にやれるとは思えなかった。そこで考えついた逃避のアイデアが、「山小屋の住み込みバイト」。これなら、ズルズルとフリーターになってしまったカッコ悪さを回避できるし、それどころか「夢追い人みたいでなんだか凄い」みたいに言ってもらえる。

そんなノリのまま、「自転車で日本一周」という名の逃避行を続け、貯めた金が尽きたところでCD屋のバイトを始めた。「好きな事しかできない人間」だったので、好きな事でお金を稼ごうと思ったらそれしかなかった。運良くその会社で社員登用され、数年後には冷徹な管理職になってました。それは、自由人が豹変したわけじゃなく、自分の中ではごく自然な流れ、元々向いていたのです。

正社員の登用面接の際、「5~10年で自分の店を持って独立します」と宣言したのを今でも覚えてます。ギャラリー併設のカフェを想定し、入社してすぐに毎月8万の積立貯金を始めました(ボーナスも全部貯金)。今ではどんなハウツー本にも常識として書かれてる事ですが、「余った金を貯金する」のでは金は貯まりません。決めた金額をまず貯金し、余った金で生活するのです。その事が俺には本能的に既に分かっていました。

その独立計画は、29歳の時にできちゃった結婚をした事によって大きく軌道修正する事になります。そんなリスキーな事に家族を巻き込むわけにいかないからね。結局この会社には43歳まで在籍する事になり、独立の為に貯めた金はマイホームに投じる事になりました。

結婚に際して、最も強烈にこだわったのは「夫婦共働き」。だって、1+1=2なんだもん。元々カミさんは専業主婦希望でもなかったんだけれど、かと言ってバリバリ働くという感じでもなかった。それを、むすめが1歳の時から仕事に出てもらったのです。そりゃあもういろんなすったもんだがあったんだけど、「お金を自分で稼ぐ事の価値」は大変なものです。お金の管理も、それまでは俺が牛耳ってたのを、カミさんに全面的に任せる事に。収支を眺めて見れば、「妻が働くか否か」がいかに大きな影響を家計に及ぼすかは明白です。

むすめが生まれて15年、結構二人で頑張ったので、かなり少ない借入金で家を建てられたし、それも既に完済しました。むすめはこれからお金がかかる時期ですが、学資保険を積み立ててあります。学資保険とは要するに定期定額積立の貯金ですよ。我々はけっして高所得者でも財テク達人でもありませんが、「夫婦共働き」と「積立」の2つは、超シンプルにして最強のライフハックです。

お金が全てではもちろんないけれど、お金で解決できる事はかなり多いですよ。最近、最もその恩恵を感じたのは、43歳で転職を決意できた事です。もしカミさんが専業主婦で、ローンも終わってなくて、むすめの学費の目処も立ってなかったら絶対無理だったでしょう。「嫌な仕事を断れる事」って、もの凄い自由ですよ。自由こそ幸福です。

20年いた会社を辞める際、溜まりに溜まった有給休暇(55日!)を全部吐き出し、四国一周自転車の旅に出ました。その後、失業保険を目一杯もらってプータロー生活を満喫してた俺に、しびれを切らしたカミさんが見つけてきたのが今の仕事です。スペシャリストとして腕を磨けば70歳ぐらいまでやれそうな仕事。自分がどんな仕事に向いているかは、本人より身近な人の方がよく分かっているのかも知れませんね。

ところで。今となってはもうこんなバカな事を言う人はいなくなりましたが、女性の社会進出が加速度的に進んでいった15年前は、専業主婦の人たちが自分たちの優位性を保つために、共働きの家庭を「子どもがかわいそう」などと批判する光景が見られました。しかしながら、親馬鹿を承知で言えば、共働き家庭で育ったウチのむすめは、今やどこに出しても恥ずかしくないほど立派に育ちました。もちろん、子育て必勝法のような事を偉そうに言いたいのではありません。ただ単に「共働き家庭の子どもがかわいそう?アホか」と言いたいだけです。

ロスジェネと呼ばれつつ、なんとかここまで生きてきましたが、危機はまだ去っていません。てゆーか、これからでしょう。年金破綻・財政破綻、様々な事が今後起こると思います。先ほど「共働き」「積立」がシンプルかつ最強のライフハックと書きましたが、今後は「極限まで長く働くこと」がそこに加わります。年金なんかもらえないかも知れない。何歳まで生きるか分からないから、いくら貯めれば安心して老後を迎えられるかも分からない。だから、できるだけ長く働いて、「老後」を短くせねば。ところが、自分は働く気マンマンでも、果たして自分の労働力を欲してくれる市場がその時あるのか?そういった問題を今後解決していかなきゃならない。大変な時代になったものです。










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