テリー・ギリアム監督『未来世紀ブラジル』

2008.07.03 *Thu
イギリスの伝説的コメディ集団「モンティ・パイソン」の一員だったテリー・ギリアムの監督作品



・・・・・・という形容詞が常套句のように用いられるが、モンティ・パイソンの作品の中では、ギリアムによるアニメーションだけがなんかイマイチだと思っていた俺にとっては特に意味のない形容詞でありまして。


さらに、映画監督としてのギリアムにとって「唯一の傑作」と言ってよいのがこの


未来世紀ブラジル

28737496.jpeg


なのであります。



だって、「バンデッドQ」「バロン」「12モンキーズ」いずれも悲しいくらいの駄作揃いなんだもの・・・・。






ですが、この「未来世紀ブラジル」だけは文句なしの傑作と断言してもいいでしょう!



ギリアム映画独特のとりとめのないイメージの洪水が、この映画については良い方向に作用しています。


とにかく、観ていると頭がクラクラしてくるほど、鮮烈かつ奇天烈なイメージが、こちらが認識・理解する間も無く連続して襲いかかって来ます。


加えて、キツすぎるブラック・ユーモアの数々!二時間超、まさに苦笑しっぱなしなんであります。







さてさて。こういった反体制的な個性派監督によくある裏話として、映画会社とのトラブルがあります。この映画もご多分に漏れず、最終的な編集を巡って、ギリアムと映画会社の間で、映画史上に残るバトルが繰り広げられました。


こういった編集に関するいざこざの9割は、映画会社のセンスのなさによるものです。


この映画に関しても、本来は全編通して繰り広げられたブラック・ユーモアにトドメを刺すかのごとき悲惨かつ秀逸なエンディングだったにも関わらず、なんと映画会社が封切りに際して勝手にハッピー・エンドに差し替えてしまったとのこと。


なんたる愚行!!


だって、


「追っ手から逃れて、憧れの女性と片田舎で幸せに暮らしたとさ」


と、


「・・・・と、思いきやそれは、追っ手につかまって洗脳の拷問をされている中で主人公が見ていた夢だったとさ」


では、映画そのものの内容・意味がまるっきり変わっちまうだろうが!



と、言うわけで、この映画を見る際は、不完全な内容のVHSやLDではなく、是非とも完全版DVDでご覧下さいな★



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