2012/01/20 (Fri) 『音楽の未来に蘇るもの』高橋健太郎

最も好きな音楽ライター。ロック出身の書き手なのに、世にはびこる所謂「生き様ロック評論」とは最も遠い所にいる人で、文章がとても論理的で分かりやすいのが魅力。随分前に単行本が出ていたのは知っていて、古書店に入るたびに気にかけていたんだけど、なかなか見つからなくて。それがようやく→ガケ書房←の古本コーナーで見つかりました。さすがサブカル総本山w (※この記事を書くためにネットで下調べをしたところ、どうやら新装再販されているらしいです)

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これが出版されたのは'90年代初頭で、その時流行っていた音楽について流行っていた最中に書かれているんですが、そういう評論って、得てしてすぐに古びてしまうところを、驚くべきことにここに書かれている内容は20年経った今でも有効なんですね(だからこそ今という時代に再販されるわけだ)。レゲエ、ヒップホップ、ハウスなどの当時流行の最先端だった音楽について、その出自や面白さをよほど本質的に捉えていないとできない事ですよ、これは。

現在の日本における音楽関係の著述は、もうすっかり各論化していて、それぞれのジャンルの専門家が、それぞれのジャンルについてのみ語る、というのばかりで、自分のようなジャンル横断型リスナーは不満が募るばかりでした。「ミュージック・マガジン」や「CDジャーナル」は、ジャンル横断型雑誌とは言え、その各論を寄せ集めた単なるプラットホームですからね。また、ジャンル横断型ライター自体は他にもちらほらいるけれど、単なるディスクガイドに終始する人ばかりですから。一人のライターが定点観測的にそれらを語る、という機会、およびその能力があるライターの存在そのものが、極めて稀と思います。

従来のロックやポップスの価値観に捕われて、レゲエやヒップホップやハウス/テクノといったミニマルな音楽の面白さが本質的に分からない人、および、ワールドミュージックをエスニックな好奇心でしか鑑賞できない人(だけど、知りたい、楽しみたい!と思ってる人)なんかにはうってつけの本です。どこがどう面白いのか、これほど分かりやすく解説してくれる本は、俺、他に知りませんね。









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